餃子に引き寄せられた昭和な夜。
2020.02.06 | ちょいとディープとある平日。
外での打ち合わせが終わったのが、19時すぎ。
もうこのまま一杯やって帰るのにちょうど良すぎる時間です。
ふらっとすすきのへ。
全く気にしていなかったのですが、雪まつりでしたね。
すすきので車が通行禁止になっているのを見て、事故でもあったか?と思った自分。
雪まつりにあまり興味がありません。地元あるある。
あれは子供の頃に親に連れられていくものです。
さて、どこで飲もうか。
一応目星をつけて、目指した店がノルベサの裏にあるはずなのですが見つかりません。
もしかして情報古かったか。
寒いし、正直そんなに目指してもなかったので、パッと目に入った看板の文字に惹かれて入店。
今回お邪魔するのは、餃子の松さんです。
赤い看板が外から見て光っていた。
おいでおいで、餃子食べにおいで。
googleマップを片手に、目的地に着かない。
たまにあります。実はもう少し歩けばあったと後でわかりました。
先日は札幌パルコの中でshipsを見つけられませんでした。
そういう人間です。
餃子の松は、1本のカウンターのみのこじんまりした空間。
店主は女性で、先客はなし、ちょっと奥の席に座ります。
いろんな種類の餃子がある。
あー迷うやつ。
餃子食べるならビールかな。
迷いながら、お通しで始めます。ビールはSAPPORO。
優しい味の煮物と、黒胡椒がアクセントのポテサラ。
よし、いろいろ食べれる3種類の焼き餃子の7個セットにしよう。
MIX餃子7個入りと、うまうまキムチをオーダー。
うまうまなキムチを食べながら餃子を待つんです。
辛いものは苦手ですが、「うまうま」って書いてるからきっと大丈夫。
辛さより旨味が勝ってるよ、という意味だからきっと大丈夫。
はい、そういうニュアンスで正解でした。
私の求めていた食べやすいキムチ。
ゴマがいい仕事してる。
餃子を焼くジュージューパチパチという音を聞きながら、TVのモニターに映るさんま御殿を見るともなく眺める。
やってきました餃子セット。
スタンダードな餃子(にんにく入り)3つ、レンコン餃子2つ、エビ春雨餃子2つ。
手作りだということがわかる、さっきの煮物に通ずる、どこか優しさのある餃子たち。
にんにく入りを選んだけれど、強すぎず、やはり優しい。
レンコン入りはレンコンの食感はもとより生姜が効いてて美味しい。
エビと春雨もいい感じ。
いろいろ食べれていいな。
半分くらい食べたころに、「札幌の方ですか?」とお声かけていただきました。
あ、そうだよね、雪祭りだしね。
ずぶずぶの札幌っ子であることや、見つからなかった店のこと、ちょこちょこと会話が始まりました。
古くて地味にディープなビルなんだそうで、よくふらっと来ましたね、と言われました。
看板が光ってたからね。
2杯目。
チューハイのレモン。瓶入りでした。
タカラのチューハイは悪酔いしないと聞いたことがありますが本当でしょうか。
検証したことがないので真意のほどはわかりませんが、「タカラはいいやつなんだろう」というなんとなくの印象。
これまた甘さが控えめでラベルに書いてある通り、辛口チューハイで美味しい。
なんとなく会話も始まったし、一番人気という水餃子も食べちゃおうかな!
メニューは基本的にいろいろな餃子が中心ですが、ホワイトボードや黒板には揚げ物や一品ものもありました。
でもな、餃子だよな。まだ餃子だよ。
水餃子を待ってる間に男性が1人やってきました。
ホルモン屋で牛タンを食べてから来た、という常連さん。
ホルモン屋で牛タン。
そして餃子屋で餃子を食べず、ひたすら日本酒。1人猛者。
私は水餃子をはふはふ頬張る。
あったまる〜。
水餃子にはアジアンなタレがついてきます。
何が入っているかわかるような、わからないような、でも好きな味でした。
ここでもさっとかかっているゴマがいい仕事してる。
私がゴマ好きなだけか。
常連さんは店主にもスマートに飲み物を勧め、いつもの会話的なものが始まります。
店主もスマートに私に話題を振ってくれる。
なんとなく程よい距離感で入らせてもらい、最近みた映画の話や中島みゆきのファイトという曲の歌詞の地味な怖さ、カセットテープの録音失敗あるある、一回聞いたらその日1日を支配してくるCMソングなどなど、とりとめもなくゴリゴリに昭和な話題で盛り上がりました。
少し上の世代のお二人でしたが、年上に囲まれて育った自分には心地よくありがたかった。
常連男性は50歳を過ぎて転職の機会があり、良いチームに恵まれて、40代にもやもや苦悩していた霧が晴れ今とても楽しいと言っていました。
楽しいとか、幸せとか、実感するって大事だよね。
私は今、じんわりと楽しませてもらってますよ。
カウンターのみのお店もやっぱりいいな!!
女性店主のお店を選んだのも今日の自分の心模様にマッチしていたのでしょう。
カウンターしかないぞ、という店を攻めることを忘れていた。
1人飲みのスタンダードといばカウンターだよ。
それしかない店って最高じゃない。
改めて感じた夜でした。