花見で震えた後の酒、骨身に沁みる。

花見で震えた後の酒、骨身に沁みる。

2018.05.07 | ローカル酒場

ゴールデンウィーク後半の5月5日、こどもの日。
ぽっかり予定が空いたので、ふらっと平岡公園の梅を見に行ってきました。
公共交通機関でここへ向かうのは初のことなのですが、グーグルマップがあれば臆することなく出掛けられるのです。

実際のところ、詰めの甘い目的地設定で1時間かけて公園の端っこに到着。ものすごく歩く羽目に。
公園に着いた瞬間から待っていたかのような小雨にも見舞われ、ガクガクと震えながらの花見。
なんとも言えない負け試合となりました。
幸い梅は見頃で、どんよりとしつつも趣ある写真が撮れたので良しとしたい。

白梅満開。紅梅ももう少しといったところ。
桜もいいけど、枝から花が唐突にもりもり咲く様子や、奇想天外な枝ぶり、梅らしい勢いが好きです。

どんより空のおかげで魔物のような梅。

私の家は西18丁目駅界隈なので、15分も歩けば円山公園に着くのですが。
香ばしい匂いと煙が立ち込めていて、違う魅力に溢れているためゴールデンウィークには行きません。
花をじっくり見るなら断然、平岡公園です。

帰りもグーグルマップ頼りで無事に地元に帰還。
そんなわけで、平岡の淀んだ空と美しい梅を思い出しながら酒でも飲んで、自分の今日の負け試合を労ってやろう。
去年オープンしてからずっと気になっていた円山の「5坪」へ行ってみることにしました。

5坪といえば、牡蠣!!
そして、すすきのの路面店が有名ですね。
5坪もあるか?と感じる狭さ、立呑みスタイル、牡蠣が安くて美味い。
狭いからか、いや人気だから、いつもぎゅうぎゅうでなかなか入れないすすきの5坪。
それに引き換え、ここ円山は。

路面のサクッと感が全くなく、建物の2階の奥にある、円山の5坪。
円山駅から徒歩3〜5分、大通方面へ2丁ほど歩くと、マックスバリュの向かい側にあります。

1階の入口にあるメニューから、牡蠣以外にも豊富にメニューがある様子がすでに伺え、もはや名ばかりの5坪では、という不安がよぎる。
さて、中へ。
やっぱり5坪より全然広いし、イスがある、というかきちんとしたテーブル席でございます。
テーブル席6席くらい、ちょっと仕切られた個室までも完備。
拍子抜けするほど、普通に居酒屋スタイルです。
1万歩を歩き終えフラフラの1人飲みとしては、カウンターの二人がけベンチはゆうゆう座れてありがたい。

お通しのはまぐりがずっと噛んでいられた。

ハイボールはしばれたライムが沢山入るもの一択らしいので、ライム入りのハイボールを頼み、みんな頼むという人気の「カレイの唐揚げ」を注文。
魚介のメニューがいろいろあって、魅力的。
あれ、ここ5坪だよね、牡蠣食べに来たよね、と一瞬見失うほど、メニューいろいろ。
今日は生牡蠣を10個は食べるぞ、と意気込んで来たのだけど、ついあれこれ気になるものを頼んでしまう。

カレイの唐揚げは骨もなくふわふわサクサク。

サッパリと食べられる大好きな厚岸産の牡蠣。

常々食べたいと思っているかにみそが乗っていたから、つい寄せどうふも。

あれ、これ多かったかな。

店員さんに、頼みすぎた気がするんですが・・・と言って、枝豆キャンセルできるかなと思ったのだが、そんなに量ないから大丈夫!と言われ、来たのは、軽く炙られた温かく香ばしい枝豆。あー頼んで良かったやつだ。

いやいや、炙ってくるとはね〜

もりもり食べるとお酒も進み、ハイボールをおかわり。
ライム据え置きで、継ぎ足しのおかわりができるので2杯目以降コスパ良し。
でも、かにみそには・・・

日本酒だよなぁ。
八海山を頼んだら、日本酒飲んむですね、と店員さんニヤリ。
それでいいですか?と、裏メニューを紹介してくれる。

私は日本酒は好きだけど種類が全然覚えられないので、裏オススメの日本酒をいただくことにする。
店員さん全員が日本酒好きだそうで、日本酒を頼むと一気にみんな優しくなっちゃうのだそうです。確かに日本酒だけ3ページもメニューがあった。

オススメ2種のうち、左の「澤屋まつもと」のShuhari(守破離)という、いい方の酒をまんまと選んだ。

微発泡の爽やかな口当たり、とっても澄んだ綺麗な味。沁みるねぇ。
うむ、今日の疲れは今この瞬間、晴れ渡った。

店員さんいわく、絹のよう、だそうで、私は「豆腐で言えば断然絹ごしだね!」と心の中で思いました。
酒を表現できる語彙力が欲しい。

あとで調べたら、京都で寛政3年から続く酒造でした。
北海道はやっと命名150年。歴史の重みが違いすぎる、ほんと豆腐で表したりしてすいません。

案の定、おなかいっぱいになってしまい、牡蠣を追加することなく終了。
お通しのはまぐりも大きくて味わい深く、次は誰か連れて来て、はまぐり焼きやもっと生牡蠣も食べたい。
あまり混んでいない時に日本酒を頼むと店員さんがいろいろ相談に乗ってくれて、裏メニューやオマケがついて来たり来なかったり。
そんな気分次第な感じもローカルならでは。

一人飲みにも、ちょっとした宴会にも、こっそり個室で飲みたい時にも、円山の5坪はいろいろ楽しめるお店でした。
円山徘徊はつづく。

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5坪 円山店
北海道札幌市中央区大通西24-1-30
第5長寿庵ビル 2F
Tel 050-5594-2727
営業時間 17:00~24:00
休みはないらしい(食べログ調べ)

きんちゃん
きんちゃん
編集担当きんちゃん。年々酒が体に入っていかなくなって来たが、酒場の雰囲気とつまみが大好き。