西8丁目は穴場なオアシスがいっぱい

西8丁目は穴場なオアシスがいっぱい

2020.09.14 | ちょいとディープ

いつになくセンチメンタルな秋を迎えています。
暑過ぎた残暑のせいでしょうか。

星占いが好きな友達が今年の9月〜10月はそういう時期だと教えてくれました。
星の巡りのせいってなったらもう抗いようがない。なんとなく。
お酒を飲んで、波が過ぎるのを待とう。

明日からは暑さも収まるという、最後の季節外れの猛暑日。
1人飲みに行こうかなと思っていたら、同級生と飲みに行くことになりました。

同級生のすすめで西11丁目付近のうなぎ串が食べられる店に決め、現地で落ち合った。
しかし「しばらく休みます」の貼り紙。
オーマイガー。

20分近く外を歩いてきたのでもう汗だく。
9月に夜も蒸し蒸しと暑いなんてここは本当に札幌か。
私達の脳内にはもういろんなものが足りておらず、目についた「晩酌処かんろ北一条店」へ飛び込む。

ビールを補給してエネルギーチャージ。
かんろがあるってことは間違いなくここは札幌。
気を確かに持ち、うまいうまい言ってぐいっと飲み、串を数本食べて、近くにある居酒屋へ早々に移動。

作戦会議気分だったのですっかり写真を撮っておらず、ごめんなさい、かんろ。
かんろに失礼であるが、後にきちんと義理は果たします。

さて、本番はここから。
夜は謎が多い、「とり将」へ。

昼は定食コスパ最高でいつも行列になるというお店。
だそうなのですが、夜のメニューの情報がほとんどネット上にありません。
昼行列の店の夜は一体どうなっているのか。
興味を引かれて、さらに1人で行くのも勇気がいりそうな感じなので、連れがいる今日しかないと下見することにしました。

STVの近く、いくつか他にも飲食店が入っているビルの地下にあります。
いざ入ってみると、狭い店内にテーブル席4つくらい。カウンターはありません。
奥の席に6人くらいの会社帰りの会社員ご一行が1組、宴もたけなわ。

換気扇か何かの音が大きくて「すいません」の声が全然厨房の店主に届きません。
このまま入る?やめる?という同級生のアイトークに迷っているとおやじさんが気付いて、手前のテーブル席に通してもらう。

1人飲みの味方、TVはありますが。席的には1人でくるのはなかなか難しいか。
じめじめとした暑さと、換気扇や冷蔵庫など電気製品の騒がしさ。台湾かどっかの田舎の定食屋にでも来たかというトリップ感。暑いせいだけかもしれませんが。

昼に人気の定食は主に海鮮系で、ボリュームもあって、今時700円とかなんですね。
同級生いわく、そのくせネタがちゃんと美味しいのだそう。
そんな話を聞いたら刺身盛り合わせだろう。そして日本酒をオーダー。


お通しはいい色した煮物。
料理のオーダー取りたくないのか?と思うほどの充実した品数のボリューム煮物。


続いて刺身の盛り合わせ。
ドドーン!とこれで1000円。

オレンジの物体はもしかしてホヤ?
刺身でホヤを初めて食べました。
臭みがまったくなく、ホヤらしい食感を楽しめました。好きです。

全体的に厚みがあって食べ応えのある刺身。
でかいえんがわは脂が乗りまくっていて、別の食べもののようでした。
ぬるい日本酒と、でかい刺身で、もう今日はこれで満足だな。

それにしても、夜のメニューの冒頭にあったのは、美唄焼き鳥でした。
どこにもそんな情報なかったけど!?
メニュー表に書かれた店名は「美唄焼き鳥と酒菜 とり将」とありました。
そういえば名前も「とり」だし。やきとりっていう赤提灯ついてたな。
ここ美唄焼き鳥の屋だったのね!

店前の貼り紙に確かに「やきとりセット」といういわゆる晩酌セット的なものもあったな。
やきとり3本、酒2杯、小鉢に漬物で1400円。
お通しで来たボリューム煮物を考えると、1人で来たとしたらこれで大満足でしょう。

かんろで焼き鳥を食べてしまったので、焼き鳥を食べるつもりがありませんでした。
海鮮のクオリティに対して、焼き鳥の方はどうなのか。謎を残してしまいました。
久しぶりに知らぬ店を訪れて、なにかしら鈍ったか。
いや、オーダーはよくミスってるか。

定番メニュー以外に掲示板に書いてあったのは、唐揚げと干したこまい。
メニューは多くはないですが、びっくりするくらい日本酒ボトル(一升)の値段が安かったので夜のコスパも場合によっては昼にも勝る激安なのではないかと思います。(日本酒ガフガフ飲みたい酒豪の宴会に限る。)
棚にキープされた焼酎ボトルも多く並んでいました。夜は常連さんが集うのでしょう。

ハエなども集っているので、小綺麗な女子にはこの空間はNGかもしれません。
ここには1日戦い続け、ちょっとヨレたスーツを纏ったビジネスマンがよく似合う。

日本酒で刺身を流し込み、汗だくで店を出る。
店で涼をとれなかったので、暑苦しい夜道、吸い込まれるように再び「かんろ」へ。


涼をとるなら、枝豆とハイボール。

さっきも1杯で出て、「また1杯だけいいですか」と言って入る。
店員さんが「あれ?おかえりなさい」と迎えてくれる。
再来訪にはお通しを出さないでくれるという優しさも沁みます。
結局しゃべって飲んで4杯ほど飲み、しっかりかんろにもお世話になりました。

それにしても今日はお酒が安い日でした。

とり将の日本酒は1合350円、かんろのハイボールはなんと280円。ちゃんとした角ハイ。
西8丁目界隈のサラリーマンの強い味方を行ったり来たりして、暑苦しくも楽しい夜でした。

まだまだ発掘できそうなので、またこのエリアに戻ってこよう。

きんちゃん
きんちゃん
編集担当きんちゃん。年々酒が体に入っていかなくなって来たが、酒場の雰囲気とつまみが大好き。