灯台下暗し。円山駅直結の味な店。
2020.11.12 | ローカル酒場朝方に見た夢の中で、自分はバンドのボーカルという設定で、熱が出てライブをドタキャンしていました。
おそるおそる起きて熱を測った時の安堵感。
36.5℃。普通。よーし出かけるぞー!
ふと思い立って、円山動物園に行きました。
すでに15時を回っていましたが、てくてくと散歩がてら向かうと途中から雨が降ってきて、しっとりした動物園は人もまばらで実に寂し気でした。
快晴の早い時間に訪れがちな動物園ですがこれはこれで趣がありました。
でもせめてくもりが良いでしょう。
11月に入り閉園時間が早まっていて、着いて1時間もしないうちに閉まりました。
冬は16時閉館。早い。
円山駅までゆっくり歩いて戻ってきたけどまだ飲食店が開いていません。
早くからやってるお店はないものかとgoogle検索したところ、「Neoさかな酒房はるな屋」が13時からやっているという情報をキャッチ。(短縮営業で夜早く閉めるため今だけ早く開けているという感じ)
しかも地下鉄駅直結。
これは行ってみるしかない!
円山駅の4番出口は駅直結のお店がいくつか並んでいます。
有名なのは手前にあるCafe BOYS BEではないでしょうか。
昔からあり何度か行ったことがあります。
その奥にあるお店に意識が向いていませんでしたが、ここは2018年からあるようです。
よく見ると壁にも魅力的なポスター。
重ね技がしびれます。
オープン時に作ったポスターの内容は少しずつ変わっていくもの。
それをいちいち作り直してなどいられないので紙を貼り重ねていく。
しかも手書き。
大好物です。
店内は入って左側に厨房があり、その前がカウンターになっています。
若いホールのバイト男女とコワモテの店主。
いい感じの居酒屋感。
円山駅周辺で早めの時間から飲めるお店があまりないなと感じてましたが、知ってる人は知っている。
すでにカウンターには3人のヒトリノミスト。
狭いのでなかなか密集してます。
おじさんとおじさんの間の狭い1席か、テーブル席かと2択を提示されて、ひるむ。
うーん、どうしようかな、と一瞬考えている間に端の席にいた女性が席を立ち、いい感じに端っこを取ることができました。
嫌がってごめんね、おじさん。
TVの位置とかタバコとかいろいろ考えた結果、間に入れなかったよ。
他にもテーブル席と、奥座敷と呼べなくもない掘りごたつまで完備。
奥では家族連れが晩ご飯を食べてました。
私はせんべろします。
晩酌セットがあり、飲み物2杯+刺身+先付で1000円。
刺身のほかにも、天ぷらや珍味3種盛りなど晩酌セットにはバリエーションあり。
まずビール。
先付は優しい鶏と大根の煮物。
晩酌セットも良いですが、ここ、ビール中ジョッキが390円と安いです。
それどころか、常に何かしらのサワーが目玉商品として100円です。
今はライムサワーが100円。
100円て。
コンビニでジュース買うより安い。
衝撃の安さ。
今まで気づかなかったことが悔やまれます。
隣のおじさんはライムサワーを何回もお代わりしてました。
そうなるよね!
お刺身来ました。
どれが何かという説明は特になかったのですが、今日のオススメメニューをみた感じですとカレイ、しめ鯖、サーモン、まぐろの4種類でしょうか。
特筆したいのはセンターにいるひときわ厚切りのしめ鯖。
脂が乗っていて、程よい〆具合で美味しいです。
店の一押しなことがうなずける。
これだけおかわりしようか悩む。
土産の鯖棒寿司もきっと美味しい。
通常の刺身の盛り合わせは舟に盛られてくるようです。
舟盛りがこんな地下鉄直結の気軽なお店で出てくるって穴場感がある。
何人かで宴会でも来てみたくなるなぁ。
テイクアウトを取りに来るお客さんも多かったです。
もう1杯ついてくるので、刺身を食べ終わってしまったしつまみ追加しよっと。
今日のオススメがたくさんあるので、定番メニューもあるものの、ほぼこれを見て注文する感じ。
寒いから温かいものを食べたいのだが、気になるのはイカ沖漬け、自家製イカ塩辛。
暖まらない…
追加は、真たちポン酢、月見つくね(あったかいやつ)にしました。
11月限定でこれまた割引されていた真たち。
なにかしらのフェアが常に開催されているようです。
いつ来ても新鮮な気分になれる。憎い。
うう〜ほんのりうすいピンク・・・
キレイ・・・とろける・・・美味しい・・・
晩酌セットの2杯目もいただきましょう。
ハイボールもジョッキ。
ところで本日のメニュー。
一品料理になってくると一気にノンジャンルすぎます。
「カマンベールアヒージョ」に惹かれる自分がいたけど、1人で冒険できない。
「長ナス田楽」の後につらっとある「クリームチーズはちみつバケット」も気になる。
バケットが出てくる雰囲気ではないのですよ。
新鮮な海鮮は舟盛り。
魚も肉も炉端で炭焼き。
アヒージョから、寿司まで。
大手の居酒屋チェーン並みのバリエーションじゃないかね。
そしてドリンクの安さも大手チェーン並み。
でもその時々の良い日本酒などもある。
なんだろう、このじわじわとくるギャップの面白さ。
統一感のなさを魅力として押し切る力強さがある。
そんなこんな、月見つくね
つくねがでかい。
丸い。結構レア。新鮮かしら。好きだけど。
隣で店主との会話を楽しむ1人飲み常連おじさんが大きくてよく見えませんでしたが、先に帰って行き、残されたもう1人のおじさんはもくもくと本読みながら飲む1人飲み静寂おじさんでした。
強者だな。
私は、鍋振ったり、玉子焼き焼いたり、寿司握ったり、炭火で焼いたりするコワモテ店主のテキパキした動きと、テレビを交互に楽しんでいます。
店主は1人でいろいろやっているので忙しそうだし、初見の私ではまだまだ気軽に話すことはできませんでした。
お酒とちょうどでつまみも終わったので、今日のところは帰ろう。
女性でも1人飲みしやすい、という書き込みをどこかしらで見つけて来店したのだけど、今日はそこまで入りやすくはなかったです。入れ違いに帰った女性も店員さんとの会話から慣れた感じがしたのでお客さんのメンツや時間帯によるのかもしれません。
駅直結のアクセスの良さと、常時あるお得フェアと、ネタの鮮度。
ネーミングのファンシーさと、コワモテ店主とのギャップ。
円山で13時から気取らず飲めるレアな居酒屋。
決して広くないのにファミリーから1人飲みまで網羅した席作りとメニュー構成。
書き出してみるとセールスポイントの渋滞。
でもそこまでサイコー!!って感じでもない。
じわじわクセになりそうなお店です。
なんか好きになっちゃう、つい行きたくなっちゃう。
不思議。
円山駅にはわりと来ますが違う出口を使っていたので全然気づきませんでした。
はるな屋の魅力を知ってしまったので今後は4番出口に足が向き、ついつい吸い込まれてしまいそうです。
あと鯖棒寿司のテイクアウトもしたい。
駅近と、新鮮と、お得サワーと〜
いつかのヒット曲に合わせて口ずさみながら帰路につきました。